| 黒いチャドル。 ペルシャ語とペルシャ数字。 ゴミゴミした町の造り。 ここを旅していつの日からか。 これがわたしの日常風景になっていた。 |
| | ヤズド市の旧市街 【イラン】 |
| 乗る人が少なくても時間どおりに目的地に向かい、降りる人がいなくても時間どおりに駅に停車する。 客が集まらなければ出発しようとしない公共交通機関しかない国々を旅してきたわたしにとっては、 とても大きな責任と使命を感じ取ったのだった。 当たり前のことかもしれないけれど、公共と呼ばれるゆえんとはそこにある。 |
| | 首都テヘランの地下鉄 【イラン】 |
| どんなに小さな小道でも、必ずどこかに抜けられる。 それは民家の屋根づたいだったり、崖の淵だったりするけれど、 そもそも行き止まりというもののない村だった。 わたしは気の向くままの散策を大いに楽しんだのだ。 |
| | マスレー村の町並 【イラン】 |
| この村に住んで何十年、この坂を行ったり来たりしたことだろう。 足が弱くなって杖が必要になっても、当たり前の日常。 こういう村に住んでいるのだ。 |
| | キャンドバン村の急坂 【イラン】 |
| 乗合バンの出発間際、開け放された扉から乗客に向ってティッシュを差し出す少年がいた。 少年にとって扉は、あまりに高い異世界への壁にも似ていた。
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| | ドゥバヤズット市の乗合バン停車場 【クルディスタン】 |
| ここから、わたしのクルディスタンの旅が始まったのだ。 絶対に、良い旅ができると確信した。 長い長い旅になりそうだったけど、絶対に、素晴らしい旅になると確信していた。 彼らクルド人たちといつでも一緒だから。 |
| | タトウァン町を発つトルコ国鉄 【クルディスタン】 |
| アナトリアの大地を東西に貫く長距離列車が、 小さな駅に停車するたびに、乗客たちが乗っては降りる。 この列車は、彼らの見ている世界を通り過ぎ、 わたしも、彼らの見ている世界を通り抜ける。 |
| | アナトリアの大地を貫くトルコ国鉄 【クルディスタン】 |
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お弁当という言葉が好きなんです。
色んなところでたくさんのお弁当を食べてきました。
いまボクはこんなところでお弁当を食べています。
ボクは元気に生きています。 |
| | ネムルートダアゥ山頂への峠道 【クルディスタン】 |
| この地の乗合バンの風景です。 ここでは、おじいさんは紫色のターバンを、おばあさんは紫色のスカーフを巻いています。 おばあさんの下アゴには入れ墨があります。 やっぱり旅は、陸路が好きです。 |
| | アディヤマン村のバスターミナル 【クルディスタン】 |
| パンを売りに来たと思ったら、写真を撮れとせがんできた。 なんて気前の良い顔だ。 バスターミナルはふれあいフォーラム。 |
| | シャンルウルファ町のバスターミナル 【クルディスタン】 |
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