旅の写文 跡のテーマ 第2集
  遺跡・廃墟・歴史・残骸など、跡の写真にコトバを乗せて……
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ロシア化されていない旧市街に古い倉庫が残っていた。      
 こんなにちっぽけな倉庫がぽつんと残っているだけで、     
とても大きな町並みに、わたしは足を踏み入れた気がしたのだ。
首都タシュケントの旧市街 【ウズベキスタン】
 
 
 
 
最後までロシア化に反対した町の町並みは、意外に新しくて奇麗だった。        
それがあんまりにも人々の放つ生活臭とすれ違っていて、
強いギャップを感じずにはいられないのだ。
ファルガナ盆地アンディジャン町 【ウズベキスタン】
 

    彷徨いこんだのは、イスラムの作り出すまさに世界。
整然とした幾何学模様、圧し掛かるような門の並び、青の細道。
サマルカンド市のシャーヒズィンダ墓群 【ウズベキスタン】
 
    タイルや壁や壁画は修復できても、
   大きさは修復できないわけで…。
    空にも届きそうなくらい、大きいんだ、これが。
サマルカンド市のビビハヌムモスク 【ウズベキスタン】
 
 
 偶像を禁じられた中で、洗練し、洗練されつくされたのは、     
       そのシェイプと幾何学文様。    
 偶像を禁止したのは、   
それだけ偶像が人の美意識や畏怖に影響するからなんだと気付く。  
サマルカンド市のシェルダル神学校 【ウズベキスタン】
 

金は面白い色で、          
使い方次第で下品にも、上品にもなる。        
上品な金色は、かなり神秘的だと思う。     
サマルカンド市のティラカーリ神学校 【ウズベキスタン】
 
城砦内部の街の入り口、大きな門の内部に設けられた格子付きのくぼみには、  
かつて奴隷が陳列されていたらしい。
奴隷はある程度の権利を与えられていて、市民権を得ることもあったけれど。
格子と劣悪な環境を見れば、やっぱり商品は商品。
ヒヴァ市の旧市街城門跡 【ウズベキスタン】
 
    歴史はよく知らないし、廟に眠る偉人の名前も知らないけれど、この丘はとにかく聖なる場所らしい。
          今日も子宝に恵まれるように、ボロ布をまとった若い女性が、ゴロゴロと転がり落ちていった。    
キョーネウルゲンチ市の古代イスラム遺跡 【トルクメニスタン】
 
世界の遺産のひとつとされても、ピンと来なけりゃただの場所。    
発掘途中の穴を見つけて、深い深いと喜び遊ぶ、  
無知な旅人約2名。 
 
首都アシュカバード郊外のニサ遺跡 【トルクメニスタン】
 
       そそり立つような堅牢な城壁に圧倒されてしまう。
    同じ遺跡でも、ただの廃墟もあれば、いまだオーラをまとうものもある。
               こいつはすごいや。
  やっぱり何かを語りかけてくれるものこそ、わたしにとっての遺跡。
 
 
マリ郊外のメルヴ遺跡 【トルクメニスタン】
 
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