旅の写文 夜のテーマ 第2集
  月光・明星・灯火・夜景など、夜の写真にコトバを乗せて……
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   これから旅が始まるのに、これから一日が終わる。
     そんな夜行バスが好きです。
   目的地に到着するころに、さぁ一日が始まる。
     そんな夜行バスが好きです。
                 宿代、浮くし。
マシュハド市のバスターミナル 【イラン】
  
 
 
            夕日見の丘の反対の丘の際から、月が頭を見せました。
           際よりいづる彼の月は、びっくりするくらい絶え間なく動いていて、
            カメラを取り出したとき、すでにこんなに昇っていたのですよ。
シラーズ市の北の丘 【イラン】
  
 
   人の手が作り出したとは思えない。    少なくともきっと、        彼は常人じゃない。
           まともな精神状態なら、     気がくるってしまう。
夜、自分のいた世界が見えなくなったら、    彼の見ていた世界が、     見えてきた。
エスファハン市の中央広場 【イラン】
  
           目を覚ましたのはまだ星のチラつく時間。
      ぶちまけた荷物をきっちりとパッキングし終えると、タバコに火をつけた。
       さて…、行くか…。
                 旅立ちは、夜明けと同時だった。
 
 
首都テヘランの安宿の屋上 【イラン】
  
 
 
   公民館でも、シンボルでもない。
     どこの町にもあって、生活に密着しているモスク。
          宗教からだいぶ離れたところで、自分は育ったんだなぁ……。
ウァン市の中央モスク 【クルディスタン】
  
冬の夜は早くて暗い。煌々とするバザールは、夕食の買い出し客で賑わっていた。
リンゴ、3ついくら?威勢の良い兄ちゃんは手荒にリンゴを袋に詰めると、投げるようにわたしに手渡す。
こんなに要らないよ。兄ちゃんは聞く耳を持たず、荒々しい声をあちらに向かって張り上げる。
              すると、隣にいた黒ひげの旦那は笑顔で袋を指差して、手の甲で払う仕草をした。
ウァン市の青物バザール 【クルディスタン】
 
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