| 旅の写文 夜のテーマ 第2集 | 月光・明星・灯火・夜景など、夜の写真にコトバを乗せて…… | ≪夜:第1集へ | ▲旅の手記へ戻る | ≫夜:第3集へ |
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| これから旅が始まるのに、これから一日が終わる。 そんな夜行バスが好きです。 目的地に到着するころに、さぁ一日が始まる。 そんな夜行バスが好きです。 宿代、浮くし。 |
| | マシュハド市のバスターミナル 【イラン】 |
| 夕日見の丘の反対の丘の際から、月が頭を見せました。 際よりいづる彼の月は、びっくりするくらい絶え間なく動いていて、 カメラを取り出したとき、すでにこんなに昇っていたのですよ。 |
| | シラーズ市の北の丘 【イラン】 |
| 人の手が作り出したとは思えない。 少なくともきっと、 彼は常人じゃない。 まともな精神状態なら、 気がくるってしまう。 夜、自分のいた世界が見えなくなったら、 彼の見ていた世界が、 見えてきた。 |
| | エスファハン市の中央広場 【イラン】 |
| 目を覚ましたのはまだ星のチラつく時間。 ぶちまけた荷物をきっちりとパッキングし終えると、タバコに火をつけた。 さて…、行くか…。 旅立ちは、夜明けと同時だった。 |
| | 首都テヘランの安宿の屋上 【イラン】 |
| 公民館でも、シンボルでもない。 どこの町にもあって、生活に密着しているモスク。 宗教からだいぶ離れたところで、自分は育ったんだなぁ……。 |
| | ウァン市の中央モスク 【クルディスタン】 |
| 冬の夜は早くて暗い。煌々とするバザールは、夕食の買い出し客で賑わっていた。 リンゴ、3ついくら?威勢の良い兄ちゃんは手荒にリンゴを袋に詰めると、投げるようにわたしに手渡す。 こんなに要らないよ。兄ちゃんは聞く耳を持たず、荒々しい声をあちらに向かって張り上げる。 すると、隣にいた黒ひげの旦那は笑顔で袋を指差して、手の甲で払う仕草をした。 |
| | ウァン市の青物バザール 【クルディスタン】 |
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